まいどー!ししガールです。
私は大阪から単身Iターンしてきました。
そして、高根島の専業農家に嫁ぎました。
(高根島=生口島の隣の島 生口島の一部と高根島を合わせて瀬戸田町)
農業には元々興味があったこともありますが、
農家に嫁いだことで農家ならではの柑橘情報が入ってきます。
わたしの「食」に対するこだわりはこちらの記事で

生口島にいると当たり前になってくる、レモンや他の柑橘のこと、魅力を
改めてしっかり紹介します。
生口島・高根島(瀬戸田)がレモン生産量1位の理由
温暖な気候
レモンは寒さに弱く、5℃以下になると木が弱るので、最低温度が0℃以上の土地でなければいけません。
風があまり吹かない
レモンにはトゲがあって、風で木や枝がゆれると自分の実を傷つけてしまいます。
そうなると傷がついてしまうので、風がなるべくないところが適します。
生口島・高根島(瀬戸田)はこの大きく二つの条件に当てはまり、
レモンの生産日本一なのです。
生口島レモンの特徴
収穫時期
花が枯れて、緑の実が大きくなり、一定のサイズになったら収穫をします。
こんなの(写真)で、測りながら。
時期は10月頃から4月頭頃まで。
最近はハウス栽培レモンも盛んになってきており
それは7月頃から収穫します。
みかんなどの柑橘は、一斉に実がなるので、一気に収穫しないといけません。
収穫時期がこんなに長いのは柑橘類ではレモンだけなのです。
レモンの花
収穫時期が長い理由は、花の咲くタイミングにあります。
みかんなどの一般的な柑橘は、一斉に花が咲くけど、
レモンの花は一年の間に3回に分けて咲きます。
なので、同じ木の中で、花が咲き、実がなりかける…というのも見ることができます。
色が変わる
レモンはどんどん大きくなりながら、緑色から黄色に変色しています。
年内までは緑が残った色、年明けからはしっかり黄色になっていく
そんなイメージです。
時々、グリーンレモンとイエローレモン(普通のレモン)は木や品種が違うの?
と、聞かれますが、一緒です。
ちなみに、グリーンレモンを家に置いておくとどんどんイエローになってきます。
これは私たち農家からは”脱色した”そんな捉え方をしています。
レモンの栄養
レモンの主な成分はクエン酸やビタミンC(アスコルビン酸)。
これには疲労回復、ストレス解消、免疫力向上、成人病予防などに効果があると言われます。
あとは皮に含まれるリモネンという香気成分。
レモンのいい香りにはリラックス効果があると言われます。
レモンの味
これ!!
これを強調したい。
レモンも味はあります。
酸っぱいだけではなく、苦味とか甘味とか。
そしてレモンは特に、収穫時期で色のみならず、味が変化します。
ざっくりと、グリーンレモンはスパイシーな香り、中の白い部分も多いので、苦味もあります。
色がどんどん黄色くなるにつれて、少し糖度も上がり、酸度が下がってきます。
基本的な部分なんですが、野菜や柑橘は、畑、つくった人で味が変化します。
なので、レモンそのものの特徴としてだけではなく、生産者によって味が変化します。
レモンやみかんが美味しく育つ条件
農家の旦那いわく、
みかんの味は立地条件が8割。
- 日当たりがよく
- 日照時間が長く
- 風通しがよい
- 水捌けがよい
そんな土地で育ったみかんは、味も見た目もよいと言われます。
だから、生口島や高根島のみかんや柑橘はおいしいのです!
それに加えて、目指す味にするための仕事がちゃんとできているかどうか。
例えば、
甘くするために水を切り(一般的にはタイベックというシートをひいて水を入らないようにする)
など、他の柑橘も含め、自然に任すのみならず、
おいしくなるためのお手伝いをするのが農家の仕事。
そういう風に考えてつくっている生産者の柑橘はやっぱりおいしいと思います。
生口島柑橘農家直伝!自分好みの柑橘を見つける方法
気候や、傾斜の多さ、日当たりのおかげで生口島は柑橘の島!
島内では様々な柑橘が栽培されており、農協への出荷されている品種は69種類。
たくさんある柑橘の種類、それはどんな味か。
この系統図をみながら、以下の方法(視点)で食べていくと、迷わず自分好みの柑橘にたどり着けるはず!
系統図(瀬戸田のJA三原に出荷されるもの69種を抜粋)
柑橘は全国色んな場所にある試験場と言われる場所で年々開発されています。
その中でも、瀬戸田のJA三原に出荷されるもの69種類を抜粋した系統図です。
具体的な方法
- 自分の好みの柑橘をまず一つ見つける
- それが掛け合わされているものを食べてみてその中でより好みをみつける。(もちろん、同じ品種でも、つくる人が違えば味もかわります。なので、)
- その品種でも色んな人が作ったものを食べてみて、好みの生産者を見つける。
これさえすれば、一生美味しい柑橘には困らないはず!?
レモンだけじゃない!生口島の代表的な柑橘3選
ネーブル
生口島・高根島(瀬戸田)は、ネーブルの生産も日本一!
いわゆるオレンジ!という、誰にも食べやすい味です。
出荷時期は2〜3月
安政柑(あんせいかん)
これはあまりメジャーではない品種。
瀬戸田ならではの柑橘といっても過言ではないと思います。
一つが片手では持てないほどの大きさ。
独特の香りで、味は甘味酸味共に穏やかで、シャクシャクした食感が楽しめます。
出荷時期は2〜4月
ハウスせとか
”柑橘の女王”と呼ばれる柑橘。
露地栽培のものもありますが、全く別物の存在感です。
一玉350g前後ある大玉で、皮は極薄。
親であるアンコールの独特の香りが特徴です。
一つの単価が柑橘の中では紅マドンナと並んで最高級です。
出荷時期は1月〜3月
生口島・高根島の柑橘の魅力まとめ
- 温暖で風があまり吹かない地域なので、瀬戸田は生産国内No.1
- レモンの収穫時期は10月〜4月半ばまで。
- グリーンからイエローへ。徐々に色を変えながら大きくなっていきます。
- 大きさを測りながらの収穫
- レモンにも味はある!時期や農家によって、香り、酸味、苦味、甘味など変化する。
- ネーブルも生産日本一!安政柑はご当地柑橘。
- 好みの柑橘を見つけるには、系統図をみながら食べてみて、好みの傾向を知ろう!